1984年、Tracey ThornとBen WattによるEverything But The Girlが発表したデビュー・アルバム『Eden』。冒頭“Each and Every One”から、ボサノヴァやジャズを取り込んだ軽やかなリズム、アコースティック・ギター、ホーン、そしてTracey Thornの低く気怠いヴォーカルが、それまでのポスト・パンクとはまるで違う風景を作り出しています。当時Smash Hitsは「夏らしく、親密で、非常によく作られたデビュー作」と評し、NMEも年間ベスト20位に選出。しかし、その涼しげなサウンドとは裏腹に歌詞は意外なほど辛辣。“Each and Every One”ではMarine Girlsを見下した男性評論家への怒りを歌い、“Bittersweet”では女性に求められる従順さや「可愛らしさ」を拒絶。Robin Millarによるプロダクションには、ラテン・パーカッションやダブル・ベース、ジャズ系ホーン奏者まで投入され、洗練させたようなサウンド。SadeやThe Style Councilと並ぶ80年代英国ジャズ・ポップの潮流から生まれながら、静かな怒りと孤独を忍ばせた、Everything But The Girlの原点。
レーベル:Blanco Y Negro
リリース :1984年
[ジャケEX- レーベルにシミ。/盤質EX-]