==============================================================
SHY BOYSとACB'SのLPを聴いてからというものの僕はすっかりHIGH-DIVE RECORDSの虜になってしまいました。そして今年の2月にまたしてもそんなHIGH-DIVE RECORDSからとんでもない1枚がリリースされました。それがこのFULLBLOODSのアルバムです。FULLBLOODSはわかりやすく言ってしまうと品のある上質なインディーポップです。話はバンド内、唯一の作曲者であり、ボーカルとギター、そしてシンセも担当しているROSSさんに話を聞かせて貰いました。
==============================================================
DOR:今回はインタビューに答えてくれてどうもありがとうございます!まずFULLBLOODSはいつ結成されたんですか?
ROSS:僕にインタビューしてくれてどうもありがとう。バンドは最近ラインナップが新しくなったんだけど、最初は僕とドラムのビルで2008年に初めたんだ。それから曲を作ったり一緒に演奏をしているよ。
DOR: ロスさんは今何歳ですか?
ROSS:27歳だよ。
DOR:FULLBLOODSというグループ名の由来を教えて貰えますか?
ROSS:僕とビルがネイティブアメリカンの血筋を引いている事に触発されたんだ。同時に何をして純血と言えるのか?という質問を投げかけている。一番重要だったのはfullbloods.comというドメインが取得されていなかったことだけどね。
DOR:ロスさんはいつから音楽を演奏し始めたんですか?
ROSS:最初は10歳の頃にギターを始めて、それから曲を作ってそれをバンドでアレンジしたり、 レコーディングしたり、エンジニアみたいな事を始めたんだよ。
DOR:音楽の影響はどういうところから受けたのですか?
ROSS:僕は父の影響で幼い頃からEAGLESやDIRE STRAITSなど沢山の音楽を聴いていたよ。ハイスクールに行くようになるとサンバやボサノバが好きになって、それらは今でも大好きで全然飽きていない。あとは君もきっとわかると思うけど、STEELY DAN。最近は80年代後半のR&Bや初期のエレクトロミュージックが好きかな。そういえば日本のこの人たちの事を何か知ってる?最近凄く好きでいろいろ知りたいんだよね。
DOR:アルバムはジャケットも素晴らしいですが、誰の作品ですか?
ROSS:サンキュー!すごくセンスのある友人のShelby Keierleberが描いてくれたんだ。この絵の部屋は普段パーティーをやったり、音楽を聴く部屋で、実際に僕はそこで曲を作ったり録音したりしているんだ。彼女にはそれをイメージして描いて貰ったんだよ。彼女の作品は彼女のホームページで見れるよ! http://www.shelbykeierleber.com/
DOR:僕はSHY BOYSとACB'Sがとっても好きです!ロスさんはACB'Sでも演奏していますよね?
ROSS: SHY BOYSとACB'Sは僕も大好きだし凄く良い友達だよ!僕らは互いにバンドをかけ持っていて僕もACB'Sで演奏しているよ。"LITTLE LEAVES"が録音された後に入ったんだ。そしてACB'Sはちょうど今新しいアルバムを録音しているんだ。
DOR:HIGH-DIVE RECORDSからリリースする事になったきっかけを教えてくれますか?
ROSS:僕はいいものを作っている近い友人のレーベルからリリースしたかったんだ。HIGH-DIVE RECORDSをやっているジェフとは"LITTLE LEAVES"がリリースされた時に知り合ったんだけど、僕はそれ以降、彼にいつも音源を送っていたんだよね。今回は完成した音源を送ったらそれがリリースされた。そんな感じかな。
DOR:僕はカリフォルニアには何度か行った事があるのですが、カンザスシティーには行った事がないし、どんな街なのか全然知りません。どんな所ですか?
ROSS: カンザスシティーはいい所だよ!もっとも僕は他の土地に住んだことはないけどね。街は最近どんどん大きくなっているよ。音楽やアートが凄く活発だし、住むにはロスやシカゴと比べて家賃が安いんだよ。だからカンザスシティー出身のアーティストは結構いるよ。
DOR:演奏する場所やレコードショップもあるんですか?
ROSS: 音楽をやれる場所はそんなに多くないんだけど、予約しなくても演奏できるバーとか家とかちょっとしたイベントスペースとかはあるよ。もちろんグレートなレコードショップやアートギャラリーもあるしね!
DOR:好きな日本のバンドはいますか?
ROSS: 残念ながら日本のバンドの事はよく知らないんだ。だけど、僕のルームメイトがバルザックのビッグファンだよ(笑)
DOR:日本の事は他に何か 知っていますか?
ROSS: 僕は日本食が好きだから結構知っているし、日本食にはとても興味があるね。
DOR:最近はネット上やmp3で 音楽を聴くのが主流になっていると思いますが、カンザスシティーはどうですか?
ROSS: レコードとカセットテープはここの音楽ファンの中ではとっても人気があるよ。レコードショップに行けば地元のアーティストの素晴らしいレコードがいつも買えるんだ。デジタルフォーマットはすごく便利ではあるけど、ここの音楽好きな人の多くはアナログで音楽を聴いていると思うよ。
DOR:あなた自身はレコードで音楽を聴きますか?
ROSS:もちろんだよ。でも僕は普段デジタルでも沢山音楽を聴くよ。だけど僕はレコードを聴くという行為自体が好きで、レコードで音楽を聴いている時間は特別な時間なんだ。
DOR:レコードのどんなところが素晴らしいと思いますか?
ROSS: レコードは演奏者のアンサンブルが忠実に再現されていて、音のクオリティーが素晴らしいね。レコードに針を落とすという事はバイオリンを演奏するのと同じようなものだと思う。レコードをいい音で聴くには環境と経験が必要だしそれらを上手くミックスしないとね。車に乗っている時に車の音を気にしたり、イヤホンで歩いている時に雑音を消すように音を大きくする必要もないしね。
DOR:アルバムを作っている時の話を聞かせてくれますか?
ROSS:殆どのトラックは2インチのアナログテープに録音されたんだ。ボーカルといくつかのトラックは後から重ねた。"NEVERMIND"と"SHRIMP ETOUFFEE"はベースパートが強くなかったから、後からギターのグレンが再録音しなおしたけど、自分たちは結構うまくやったと思うよ。最終的にレコードが出来るまで9か月かかったんだ。アメリカのレコード市場が盛り上がっているので、アメリカでプレスすると時間がかかるからこのLPはチェコでプレスされたんだよ。
DOR:アルバムの中でお気に入りの曲は何ですか?
ROSS:"IS THIS A LOCKED ROOM?"だね。これからもずっと変わらないよ。この曲は自分にとってこのアルバムを象徴する一曲なんだ。
DOR:バンド以外に何か仕事をしているんですか?
ROSS:ウェブアプリケーションとソフトウエアの開発者だよ。Ruby(ありがとう日本!)とJavaScriptをメインで使っているよ。
DOR: 最近買ったレコードを教えて下さい。
ROSS: 一番最近買ったのはSwim MountainのEPだよ。
DOR:今後リリース予定はありますか?
ROSS:僕はこれからも曲を書き続けて、僕と一緒にプレイしてくれる人を探すよ。当分やめるつもりはないよ。
DOR:最後に日本のファンにメッセージを貰えますか?
ROSS:僕は日本のRoland Juno 6と60, あとはKorg Mono/Poly持っていて、それらは常にインスパイアしてくれるんだ。僕は本当にいつか日本に行きたいと思っている。日本には学ぶことがいっぱいあるよ! どうもありがとう!!
=========================================================
今年は本当にカンザスシティーに行きたいと思っています。FULLBLOODSも含めたHIGH-DIVE RECORDSの周辺の事が気になって仕方ありません。今、そのHIGH-DIVE RECORDSのオーナー、ジェフにもインタビューしていますので、近々そちらの方もアップしたいと思っています。もしもジェフに何か聞いてみたい事がありましたらメールでお知らせください!そしてこの FULLBLOODSのアルバムは真の名盤だと思いますので、ポップな物がお好きな方は絶対に聴いてみて下さい!
http://www.facebook.com/fullbloods/
=======================================================